ふう

禁じられた遊びのふうのレビュー・感想・評価

禁じられた遊び(1952年製作の映画)
5.0
なんでこんなに好きなのかわからなくて、レビューを読み漁ってみたけどやっぱりわからなくって、うーん、うーんと考える。

たぶんだけど、私はまやかしの桃源郷(ユートピア)がすごく好きで、
そこは脆く崩れやすく、破滅をもたらすものなのだけれど、
それでもその甘美な世界にすがるしかない幼子たちが愛おしかったんだと思って。

本当に切ないのは、彼が作り上げたあの王国を、彼女が見ることはなかったということ。
そこで二人が会うことができれば、その一瞬が永遠に二人を照らしてくれたのだろうけど、
分かち合えないふたりはどこにいけばいいのかな。

百年は長いよ。迷子になっちゃうよ。
真っ暗のなか、ランプも持たずに歩いていくの?
それはあまりにも煉獄すぎて、美しいと私は思うのです。
ふう

ふう