まねきねこ

ドラミちゃん ミニドラSOS!!!のまねきねこのレビュー・感想・評価

4.0
ミニドラSOSは、のび太の日本誕生との同時上映作品。昔のドラえもん映画は同時上映作品が付いていたから今思えばとても贅沢だなあ。
このミニドラSOSは、単なるオマケ映画ではない。これ単体で観ても十分なほど見応えのある作品である。
まず、藤子・F・不二雄が考える未来感が十分に拝めるのが良い。映画における未来感は、ディストピアであることが多いが、藤子さんが思い描く未来はユートピアである。この未来感が味わえるだけでも最高である。あと、SFとしての設定がすごい。未来の街並み、ひと、物が、とてもリアルに描かれている。
アニメーションとしても最高である。雨や光の質感、海底の描写、どれをとっても、とても30年前の作品とは思えない。本編の日本誕生と比較しても、こっちの方がアニメーションのクオリティーとしては高いのでは無いか。
余談だが、日本誕生はのび太たちが家出する話だが、ミニドラSOSは、のび太、ジャイアン、スネ夫の子どもたちが、ひょんな事からミニドラと出会い冒険し、ピンチに陥り親たちを心配させる話である。大人になったのび太は、息子であるのび助に、(こんな事もあろうかと思って)発信機を付けているという、、子ども時代に散々家出を繰り返したのび太も、自分が親の立場になったら子どもに発信機を付けるなんて(笑)
ストーリー、演出、BGM、全てにおいて最高のドラえもん映画なので、オススメです!