イロトリドリ

エコールのイロトリドリのネタバレレビュー・内容・結末

エコール(2004年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

見終わった後に残ったのは、割と強めの不快感。

約束のネバーランド、確かに似てる。よりシステム化されてる感じ。
個人的に違うと感じた一番の点は、約ネバは一番いい時期に出て行く。対してこちらは、この場所でのニーズに合わなくなったから、不要になったから次のニーズへの移動…つまりあの場所から見ると【廃棄】なんじゃないかなって事。大人が車内で【タバコ】を吸ったのもその証拠。【もう汚していい】から。
イノセンス(innocence,無罪,無邪気,無垢,純潔,純真)を食い物にした人身ショービジネス。

綺麗事で終わらない。説明はない。世界はそんな意味のわからない物で溢れてる。知らないだけで。そんな無力感と現実を叩きつけられる系。


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規則を守る。知りたがらない(好奇心を抑える)。時間を守る。女らしい所作(バレエ)。
“あるべき”女を製造する工場みたい。

一年毎に?真っ赤なリボンが霞んでいく。少女から女になる頃に出て行く。舞台で少女性を求める奴らを愉しませる事で成り立つ、と言うよりは、それこそがこの歪な場所が存在している最たる理由では?歪みに沿って生まれるシステム。ビジネス。

蝶の姿で舞う。四つだけの羽の衣装。最後に針で刺されて幕が落ちる。蝶の標本。一番美しい姿で縫い止められる。女になる寸前の最後の輝き?

ビアンカの羽が逆さま。逆さまの蝶。地に向かって飛ぶ。墜ちる。

棺桶の七芒星から何を読み取ればいいのか。

シンプルに孤児院だとしても、慈善事業の可能性を残しつつも、弟と会えなくなった描写からは、やはり歪さを汲み取らざるを得ない。

物扱い。
眠れない幼い子供を抱きしめてくれる人もいない。お互いに抱きしめ合う事すら許さない。

トンネル長…。どんだけ隠してんの…えてか直通?とかなった。あの場所にもまた次のニーズが待ってんのかねえ。
イロトリドリ

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