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2001年宇宙の旅のKKMXのレビュー・感想・評価

2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)
4.3
 これは劇場で観るべきガーエーですね。俺は配信された本作をノーパソでチマチマ観たので、たぶん本作の本質は1/100もキャッチできてないと思います。まぁ、とりあえず本文は配信版2001の感想ということで。


 本作は導入の第1部、人工知能ハルとの戦いを描く第2部、宇宙そのものと言った第3部に分かれてますが、とにかく第3部が素晴らしかった!第3部は物語もセリフもほとんどないのですが、映像の説得力が凄まじすぎる。宇宙の話ですが、ラストの映像を観る前から生命の誕生を想起しましたね。精子が卵子に着床する、みたいな連想が働く。だから、宇宙=生命みたいな強烈なイメージを感じました。
 謎の石板モノリスもいいですね〜、理屈がないのがいい!突如進化する、みたいな運命の象徴というかなんというか、我々では計り知れないものの断片を切り取って描いているように感じました。スゲー!
 第3部を劇場で観たらヤバいだろうなぁ〜!凄い体験になったはず。

 音楽もヤバかった。オープニングの『ツァラトゥストラはかく語りき』で一気に上がる!偉大なるリック・フレアー(通称ネイチ)が影響を受けて入場曲にしたのも頷けます。しかし、この曲がかかる度にネイチの面白ムーブを連想してちょっと笑ってしまうので困りましたね。
 あと、宇宙空間での呼吸音とか、電子ノイズとかも妙な説得力があり、かなりグッときました。


 一方で、本作のストーリーパートである第2部は個人的には退屈でした。レトロSFというか、人口知能ハルが感情を持つあたりはロマンティックすぎる印象です。現代であれば、AIが悪意のパターンを学習する方が親和性高いですから。元々SFには興味ないので真ん中パートは印象薄いです。


 まぁ、繰り返しますが第3部につきますね!タイトルが『木星、そして無限の宇宙の彼方へ』なのもなんかスゴい。
 観賞後にwikiったところ、難解とされる本作のエンディングの解釈が書いてありましたが、正確にはわからないながらも、感じた印象は当たらずとも遠からずでした。これを言葉で説明したら台無しすぎるので、この説明がほとんどない演出方法は本作の壮大さを上手く表現したと思いました。

 とはいえ正直、解釈なんてどうでもいい感じですね!数年前にIMAXでリバイバルされてましたが、いや〜またされないかなぁ!劇場で、しかも超デカいスクリーンで再体験したいです。
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