MASH

2001年宇宙の旅のMASHのレビュー・感想・評価

2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)
4.0
2回目 4点
(2018年10月25日 TOHOシネマズなんば)
念願のIMAXでの鑑賞。あらかじめ町山さんの解説もしっかり読んどいて準備万端で観に行ったが、まぁやっぱり眠くなるよねこの映画(笑。大迫力の映像とサウンドに感動していたのもつかの間、月面に行く辺りのシーンでついウトウト。やっちまったな〜…。でも退屈であることは必ずしもダメな映画ということにはならない(と少なくとも僕は思っている)。退屈とか面白いそういうものを通り越した何かがこの映画にはあるのは確かだ。人間は猿から進化したが、では人間は人間から"何"に進化するのか。突拍子もない内容のSF映画のようにみえるが、案外間違っていないのかも…

1回目 4点
(2017年5月15日 Blu-ray)
もし前情報なしでこの映画を観ていたなら、開始30分でギブアップしていただろう。基本的に意味不明で眠たくなる。しかし、僕はあらかじめ色んな解釈を読んどいたため、ある程度は理解しながら観ることはできた。(あくまである程度だが…)

ただ如何せんなにも起きないシーンが多い。最初の猿人のシーンは個人的に楽しめたが、その後の月に行くまでのシーンはわざとかというほど眠気を誘う。そしたらいつの間にか木星に向かってるし。解説を読んどけば「あ〜、そういうことか〜」となるが、なにひとつ説明しない。しかも説明しない割に長い。本当に無駄な説明を取り払って、映像と音楽で魅せる映画だ。でも、HALが暴走するシーンは普通に面白かった。HALの感情を表に出さないのがリアルで怖い。Siriもそのうちこうなるのかな…

さて後半の30分だが、なんともいえない仕上がりになっている。「CGもないのにどうやって撮ってるんだろう?」と思うような変わった映像がたんたんと流れる。地球の歴史を撮ってる訳で興味深くはあるのだが、ぶっちゃけ面白くはない。ほとんど拷問の域だ(笑)。まぁ、この映画にエンターテイメント性を求めること自体が間違っている訳だが。

ラスト10分は意味不明の極致だ。他のシーンはまだしも、このラストだけは色んな解釈を読んでもよくわからなかった。真に議論を呼ぶのはこのラスト10分だろう。「モノリスが人間を究極まで進化させたらこうなりました」って感じかな? よう分からん…

だが、全編を通してキューブリックのセンスは感じる。カメラワークといい、音楽の使い方、モノリスのデザイン、全てにおいて彼の常人とは違うセンスを感じる。このセンスを感じ取るだけでもこの映画を観る価値はあるだろう。

先ほども書いたが、ぶっちゃけ面白くはない。しかし、誰しもが何度も観て考察したくなるような謎と魅力をこの映画は持っている。どう観るかは人それぞれだろう。僕のようにある程度理解してから観るのもありだし、一切情報を入れずにいきなり観て打ちのめされるのもあり。しかし、誰がどういう意見を持とうとこの映画が映画史に残る作品であることは確かだろう。

(個人的には町山さんの説明が一番腑に落ちたし、分かりやすかったかな)
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