三郎丸

2001年宇宙の旅の三郎丸のレビュー・感想・評価

2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)
3.3
宇宙モノが観たくて本作品を観賞!

本作を観ていると、場面ごとに他の映画や漫画にちょこちょこと真似されまくっているなと感じます。
それだけ未だインパクトがある本作…
天才スタンリー・キューブリック節が炸裂!
何度観ても理解不能…ただ、
【50年以上前にこんな尖った作品が造れる】
ということがまず素晴らしい!

お話は、
人類の祖先であるサルが、異星人が残した「モノリス」に刺激され、動物の骨を道具・武器として使う事を覚え、遂には反目する同じ種に対しても武器を使用して殺害するシーンから始まる…
 時は現代にうつり、木星から届く信号を探求のために宇宙船ディスカバリー号が木星に向かう。
 隊員達はミッションの本来の目的を知らされておらず!唯一知らされていたコンピューター【ハル】とトラブって、結局、ハルは死闘の末、抹殺される。ここらあたりのハラハラ感はかなり高いですが、常人の理解はここらあたりがピーク…

本作は、
【こだわり抜いた映像美をとくと見よ!】
というのがまず印象に強く残ります。
約50年前に作られたとは思えない造り。これはとても凄い事だと思います。
(劇中のアナログなパソコン画面なんか実は人為的な作業をしたり、古臭いながら監督の細かいこだわりに頭が下がります(スタッフは泣いたと思います))
そして、オーケストラと宇宙がとてもマッチするという事も本作は教えてくれました。素晴らしい。

ただし、何度観ても
【妙な間延び感】
冒頭の人サル場面が長ったらしく感じますし、宇宙空間に変な場面をタラタラと見せるあたりは
「何をもったいぶってんだい!」
とイライラします!

本作のキーであるモノリスなんかはエヴァンゲリオンにも出てきますし、カラフル宇宙服は今みても新鮮で
意味わからないながらも、こーいう部分は私は好きです。
ただし、作品最後のほうでキューブリックから、毎回宇宙空間に置いてきぼりにされるような錯覚を覚えますので高得点付けるのは私は違和感です…

最後にワタシのツボった場面は、
宇宙船内で、クルーが
「宇宙食も進化したねー」
とか言いながら、普通のサンドイッチ食ってるシーンはグーです。
「そいうところはこだわらねーのかえ!」
しかも、しばらく黙々と食ってるだけだし!
三郎丸

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