「映像が綺麗だけど、それ以外とくに面白くない映画」
これが初見の感想である。
……
ごめんなさい、後にネットで色々調べて超名作と言われている意味が分かりました。
主題をはっきり明言しない。
映画を観た人が能動的に考察することでこの映画の良さが分かってくる。
「映画」というコンテンツの本質を知るキッカケになった映画です。
私がサブカルぶって大学生の時にこの映画を見て気付いたこと。テレビと映画の違い。
テレビは受動的なもの。映画は能動的なもの。
テレビはおもしろくなかったらチャンネルを変えられてしまうけど、映画はカネを払って観てるのだから、視聴者は作品の意味を読み取ろうとする。
そこに映画との、自分との心の対話がある。
回りくどい言い方をしないと、
この映画に出てくるモノリスは「人類の進化の節目」に現れます。
武器を使いはじめた類人猿しかり。
最後に出てくるモノリスは
「人間が生み出したコンピューターに管理されるという問題に、人間自身が勝利した」という節目に現れたと見て良いでしょう。
人間は進化をやめてはいけない。
新しい技術が生まれればそれを利用した問題が新たに発生するが、それを乗り越えるチカラを人間は持っている、という人間賛歌のメッセージが込められた映画である。
ちなみに、この映画で自分を信用しない人間を殺そうと暴走するコンピューター「HAL」は、1968年当時急成長していたIT企業「IBM」を1文字ずつ前にズラしたもの、というのは意図的なのか偶然なのか。