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2001年宇宙の旅のScreen7のレビュー・感想・評価

2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)
4.0
制作50周年ということで、今日から国立映画アーカイブで当時の70mm版が特別上映されているらしいですー!DVDで観るのとどんな感じで違うのでしょう…気になる。

最初の20分ほどの猿人たちの様子を捉えた映像は、すごいんだけど…どうも私には理解できなくて終始???状態だったのですが、その後の宇宙世界からのストーリーは惹きつけられました。サルが投げた骨が宇宙船に生まれ変わるなんて…! 50年前とは思えない映像の美しさ。リアルで繊細。
台詞が極少ですが、キューブリックは「この映画は言語とは関係のなものだ。理性よりも潜在意識や感情に訴える。」「この映画は聞いていては何も得るものはない。自分の目を信じないものはこの映画を理解できない。」と語ったらしい。

1部、2部、3部…とセクションが分かれている構成。
①謎の石板モノリスによりサル〜ヒトに進化中の猿人は知能を持ちます。人類の進化を表現していました。過程というよりわりと瞬間的。
②謎の物体モノリスとは。調査のために月へ向かおうとする人間たち。何か隠している…
③その後、宇宙船で繰り広げられる話は、船員と人工知能HALの話。HALちょっと怖かった!口の動きで何を話しているか分かるなんて、流石人工知能。
④スターゲートに引き込まれたボーマン船長。明るい光に包まれ、近未来的に感じられるシーン。モノリスにより、死に際の船長はスターチャイルドに…!人を超えた存在ということで、赤ちゃんなのに神々しい。
あの超有名な音楽で締まるのがいいですねー!

本当に理解するの難しくて、解説読んでようやく冒頭からラストまでの話の繋がりを理解できました。台詞少ないと書きましたが、勿論説明も全然ないわけで。
日本史の教科書に載っているような人類の進化の歴史ではなく、こういう進化もあったのでは?と思えてしまうくらい、妙に現実的。宇宙に行ったことがないので、こういう映画観ると妄想が膨らんでしまう…
ボーマン船長の死で映画も幕を閉じるのかなと思いきや、もはや人間ではないスター・チャイルドの誕生で、ますます生命の可能性についてあれこれ思い描いてしまう終わり方でした。
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