鴨橋立

2001年宇宙の旅の鴨橋立のネタバレレビュー・内容・結末

2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

名作だ名作だと呼ばれる映画の中でもこれを観ずしてSF映画を語るな!と言われてそうなイメージを勝手に抱いていた映画。

DVDやBlu-rayをレンタルしても何度も何度もお猿さんがウホウホしてるとこで寝てしまうことから「ああ、この映画は自分には合わないんだな…」と思い鑑賞を諦めていた。

神様、このためだったんですね?

国立フィルムアーカイブ長瀬記念ホールOZUで行われた出来る限り公開当時を再現した70mmフィルム上映。

チケット争奪戦、ダメ元でやってみたらまさかの整理番号一桁代。

当日券を求める長蛇の列を横目に悠々と入場。

もちろん席はセンターど真ん中を確保。

70mmフィルムの映像"だけ"を観るため、通常のスクリーンの下に設置された字幕用のスクリーン。

入場時に配られた一枚の紙に目を通す。

その内容はノーラン監修の70mmプリント版の説明、前奏曲、幕間音楽、追い出し曲を含めた上映指示書、1968年公開当時のシネラマ劇場であるテアトル東京の資料、主要会話の略筋。

上映時間を迎え、マイクを手に挨拶される担当の女性。「まだ席につけていない当日券の方達が全て着席してから上映を開始いたします」という神対応が、この1日2回、合計でも12回という上映の希少性を感じさせる。

映写技師の作業量、またすぐに海外に送られるフィルムといった事情からきっぱりと追加の上映は無いと言い切る担当の女性。

本当に幸運な体験。

インターミッションを含めて164分

不穏でどこか宗教的な印象を受ける前奏曲、幕が開くとそこにはMGMのロゴ。

以下、映画本編の感想

デーン デーン デーーン デデーン!!
ドンドンドンドンドンドンドンドン
↑なんか和太鼓みたい!素敵!

うわぁ〜!すげぇ!!猿めっちゃ猿!ヤバイ!これマジ猿じゃね!?てかフィルムやべぇ!フィルムの質感まじやべぇ!!モノリスカッケェェェェ!!めっちゃマッドめっちゃマッドな表面カッケェェェェ!!

(前述の理由からここから未体験)

宇宙船やばっ!かっこよ!やばいやばい!ディティールやばい!

ペン浮いてた!えぇっ!!CGが無い時代と伺ってますけど!!

着陸やべぇ!可動がカッコエェェェ!!

モノリスたんかわえぇぇぇ!!

すげぇ!画がかっちょぃぃぃ!

なんかHALって小学校にあった火災報知器みたいだなぁ。あと白ベースだから赤青黄が映えるなぁ。

え!HALこわっ!

(インターミッション)
あっ!終わった!!

(後半開始)
うわぁHALちゃんこわいなぁ。

ん?なに?なになに?何これ?

フワァァァァ!!すごい!ビカビカ!グワーン!グワワーン!ピカピカピカピカふわーん!!ブワァーーー!!最っ高かよ!!

はっ!部屋綺麗!!
なんかこわっ!こわっ!!
老いた!こわっ!!
あっ!モノリスたん!!
若返った!こわっ!!

デーン デーン デーーン デデーン!!
ドンドンドンドンドンドンドンドン
↑あっ!和太鼓みたい!
帰ってきたぁぁぁ!サイズ感こわっ!!
終わったぁぁぁぁぁ!!

めっちゃ面白かった!あのバッキバキなスターゲイトを映画館で初めて観れる幸せ!

ありがとうノーラン!
ありがとうホイテヴァンホイテマさん!
ありがとう国立フィルムアーカイブさん!
ありがとう映写技師さん!
そしてありがとうキューブリック!

終演後スクリーンに向かって、そして映写技師の皆さんに向かって拍手喝采でした。


余談
おんなじ列に「隠し砦の三悪人」の監督樋口さんと「キューティーハニー実写版」の監督庵野さんがいた。蓋の付いてない飲み物を持ち込んで係の人に怒られて目立ってしまう樋口さん。

余談の余談
庵野さんと樋口さんで岡本喜八監督の「大誘拐」の試写で大笑いしたら後ろにいたおすぎに怒られたというエピソードを以前聞いた。今回「ハルも木から落ちる」という字幕でお二人だけ大笑いされてた…なんだか面白かった。
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