黒羊

2001年宇宙の旅の黒羊のレビュー・感想・評価

2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)
4.5
「2001年宇宙の旅」

ボブサップ選手の入場でーすー!

「惑星ソラリス」とタメ張る、SF古典・名作でありつつも、誰しも一度は寝落ち、いや寝ないで完走出来るのも運次第という超有名映画。

キューブリックの映画の中でも異彩を放つ、今観ても古さはあっても芸術や飛び抜けたセンスで違和感はない不思議な映画。
1968年の映画とは思えない。なんだこのセンスは…

しかし。しかしである。兎に角眠くなるよね。本屋やTSUTAYAの比じゃないくらい。零細企業の意味のない「全体会議」くらいビトウィーンザ睡魔。

後半の難解な展開や、第1関門である「サルが骨投げ上げるまで」、第2関門は「パンナム機内」、第3関門はインターミッション、木星へレッツゴー!あたりですかね…

IBM、いやHALとの掛け合いも中々関門となってたりね。兎に角、劇場では落ちる方続出やったと思うわ…

しかし、今回アマプラで見つけて鑑賞してみたけど、10分程落ちてしまったけど、これ程、後のSF映画に、日本のアニメや漫画に影響を与えた作品も無いですよね。

ポッドの4本腕はカトキ版ボールまんまやし、ポッド自体がガンダムのボールやし、あの「板」はゼビウスの「割れない板」やし、モニターやインターフェースはカセットビジョンを思い出すよね…
宇宙作業着は今でも通用するデザイン。

無重力シーンは今観たら…いや、当時でも「ああやって撮ってるからピョコピョコ歩きなんやなー」と分かってしまうけど、ノーラン監督の「インセプション」の第2階層のバトルはあの撮影方法を更に高めて撮影されているもんよねぇ。

美術や特撮を挙げたらキリがないくらい、素晴らしい要素が詰まっている映画。

キューブリック監督の映画ベストは、それぞれ思い入れあるとは思うけど、俺は「時計じかけ」でもなく、戦闘シーンの撮り方が素晴らしい「突撃」でもなく、スピルバーグがある作品でゴリゴリに取り上げた「シャイニング」でもなく、キューブリック監督のベストとして挙げたいのはこの「フルメタル・ジャケット」だと思う。

あのラストシーンは寒気がしたなぁ。やっぱ凄いわキューブリック監督。
黒羊

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