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姉妹のtのレビュー・感想・評価

姉妹(1955年製作の映画)
4.3
しっかり者の姉とお転婆な妹、田舎と街、貧富などあらゆる対比が効いているし、歌の多用による映画のリズムが心地良いし(山間部の労働争議も相俟って「我が谷は緑なりき」を思い出した)、外部の世界に触れ姉妹が成長していく過程など、作品として素晴らしいが、何より野添ひとみが綺麗に撮られていて心奪われる。
「巨人と玩具」のイメージが強かったが、本作は禁欲の権化のようなキャラで(頻繁に十字を切るのがおかしい)、晴れ着で橋を渡っていく美しさなど筆舌に尽くし難い。
ロングで捉えられる田舎と自然の中で身を寄せる姉妹の画にも見とれる。年末に帰省して田舎の友達が「俺たちは一生ここから出れないんだろうな」とか言う感じたまらない。
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