秋日和

姉妹の秋日和のレビュー・感想・評価

姉妹(1955年製作の映画)
4.0
大好きな女優の一人である野添ひとみがあまりにも最高で映画的にどうだ、演出がどうだ、というのが全く分からない(冷静にこの映画を観られる方、是非感想を教えて下さい)。大真面目で頭が固く、ちょっぴり融通の利かない(でも気が利く)彼女の一挙一動がキラキラ輝いていて、眩しいなぁ良いなぁと思いながら観ていた。
例えば、何か良からぬことに遭遇した時、キリスト教を信仰している彼女はすぐに十字を切り、祈りを捧げる。その律儀な感じが何とも可愛らしく、クセになったのだろうか、手を前で握りながら歩いているシーンが多い(妹の中原ひとみは対照的に、ポケットに手を突っ込んで歩いていたりする)。
寄り画で捉えられた彼女が素晴らしいのは当然なのだけど、引き画で観る彼女も何とも良かった(この監督、なんだかやたらと良いロングショットが撮れるようだ)。そして何より、この映画で最も印象的である野添ひとみと中原ひとみが仲良くじゃれあいながら並んで歩いている様子を後ろから撮ったショットの尊さは、暫く忘れられそうにない。
秋日和

秋日和