ゴシちゃん

コンボイのゴシちゃんのレビュー・感想・評価

コンボイ(1978年製作の映画)
3.5
バイオレンスアクションと西部劇の巨匠 サム・ペキンパー監督作品

公開時のA4見開きチラシを大切に、今もファイルに保管しています。
ところが劇場では観ておらず、30年以上前にTV放送でクライマックス場面のみ観ましたが、通しての観賞は今回が初めてとなります。

悪徳警官(アーネスト・ボーグナイン)のあくどい取り締まりに、堪忍袋の緒が切れてしまったトラック野郎たち
ラバーダック(クリス・クリストファーソン)をリーダーに、警官たちに対抗して共感するトラック野郎軍団が集結し騒ぎはドンドン大きくなって…

ペキンパー監督の他の作品群からすると、ちょっとコミカルな雰囲気、特徴であるスローモーションも出てきますがアクションにあまりキレが感じられません。
話の展開など西部劇の設定をそのまま現代に置き換えたような内容になっており、西部劇でなら通用したかもしれませんが、舞台を現代にもってくると何だか違和感が残ります。
政治家が絡んできてトラック野郎たちの世の中への不満を利用しようとしますが、この部分も何だか中途半端な展開。
クライマックス仲間を救おうと単身のりこむラバーダックなど、如何にもペキンパーだな~と感じさせるストーリー展開なんですが、どうも最後まで不発のまま映画は終了

ペキンパー監督、この作品の撮影時にはドラッグとアルコールでまったくどうしようもない状態だったとか。
「ホントは西部劇を撮りたいのに…」
こんな監督の呟きが聞こえてきそうな作品でした。

クライマックス、機関銃を打ちまくるアーネスト・ボーグナインの素晴らしいこと!!
この人 絵になります。
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