松原慶太

ゾディアックの松原慶太のレビュー・感想・評価

ゾディアック(2006年製作の映画)
3.9
告白すると「エイリアン3」とか「セブン」のころの初期フィンチャーは好きではなかったのですが(またMV出身の変な監督が出てきたよ)、本作のころからガラリと印象が変わり、アメリカを代表するような監督になった、という記憶があります。

この映画は、事実ベースのドキュメンタリーライクな映画なので、初見のときにはあまり入り込めなかったのですが、数年ぶりに見返し、あまりの面白さに身を乗り出しました。

本作は60〜70年代のカリフォルニアで起きた実在の連続殺人事件を描いたもの。事件についてなんらかの知識があると観やすいかと思います。

ドン・シーゲル「ダーティハリー」(1作目。ゾディアック事件をベースにしている)と、ポン・ジュノ「殺人の追憶」(韓国の未解決事件を扱った作品。本作の制作時フィンチャーは影響を受けたものと思われる)を観ておくと、かなり理解しやすのではないでしょうか。
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