大恐慌時代に実在した銀行強盗のクライドとボニーについての話である。
登場人物や時代背景の描き方がもちろん脚色はあるにしろ、リアルに感じたのは実話を元にしていたからかもしれない。
しかし個人的には彼らの生い立ちももっと描いてほしかった。その方がより彼らの言動に納得がいったと思う。
刹那的快楽から一転、虚無感へと変わっていくのが見ていられないほど苦しい。
混乱の中、車を必死に運転するクライドが現実逃避に投じているように感じた。
アメリカンニューシネマの代表作ということだが、たしかに鮮烈で刺激的な作品だった。