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麻雀放浪記のmakoのレビュー・感想・評価

麻雀放浪記(1984年製作の映画)
5.0
《2018#7》

2017年11月に録画。
今日観ました。

私、中学の頃から真田広之さんのファンで真田さんの出演作はほとんど観ています。なので、この映画も観ていました。
filmarksはなるべくレビューを書こうと思っているので改めて観直しました。

阿佐田哲也の同名小説を基にイラストレーターの和田誠が映画化した初監督作品。原作は以前映画を観た時に後日読みました。
戦後の東京を舞台に、坊やてつ(真田広之)が上州虎(名古屋章)と再会し、その後ドサ健(鹿賀丈史)と知り合いドサ健と組むがほどなく裏切りにあう。その時にクラブのママ(加賀まりこ)と親しくなりママと組んで賭け麻雀を覚えていく。その後出目徳(高品格)と知り合い組むようになる。坊やてつが博徒になっていく成長物語。

モノクロ映画なので戦後の雰囲気がよく出ています。
当初ドサ健役は松田優作にオファーを出していたそうですが松田側の都合がつかず鹿賀丈史になったそうです。
麻雀を知らなくても楽しめる映画でした。積込みやサインなどのイカサマも知ることができます。
時代的にタバコを吸うシーンが多く、ヒロポン(覚醒剤の一種)を打つシーンもあります。
ラスト近く賭け麻雀をするシーンでは4人の背後を旋回するワンカットシーンがあります。博打をする4人のヒリヒリした感じが出ていて良いシーンでした。出目徳の最期はこれぞ博徒って感じで印象深いシーンです。

あと劇中でママがアメリカ人と賭け麻雀をして勝った金を一緒に麻雀をしていた人に奪われた時に叫んだ台詞が印象に残りました。
「バカヤロー、男は殺して女からは盗むのかよ。日本が負けたからって私は降参した覚えはないからね。」
戦勝国が敗戦国を下に見ていた事を表しているシーンだと思いました。

真田さん、当時24歳なんですがイケメン!で、ちょっと可愛い♡
そして皆、当たり前だけど若い!
大竹しのぶが可愛らしい。加賀まりこが綺麗。
鹿賀丈史も格好良くて、平気で裏切ったり自分の女(大竹しのぶ)に非情な態度をとる役がハマっていた。
高品格のふてぶてしい演技が最高でした。
傑作映画だと思います。
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