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海魔陸を行くのhorahukiのレビュー・感想・評価

海魔陸を行く(1950年製作の映画)
3.3
カナザワ映画祭in神戸映画資料館!!
人間に捕まったタコが自力で逃げ出し、故郷の海を目指して陸路を1人進んで行くほのぼの映画!

ちなみに、フィルマでは上映時間92分になってますが、カナザワ映画祭で上映されたのは60分弱でした。

タイトルだけで見るやつ決めてたので、てっきり海に住む化け物が陸に上がって来て、人間をぶっ殺して行く系の映画かと思ってました(笑)何が「海魔」だよ!海外じゃあるまいし。

今回のカナザワ映画祭は『世界UMA怪談大会』というタイトルでUMA映画を特集してたのですが、そもそもタコはUMAなのか…。本作のタコは海水のない陸路を永遠と進んでいけてたし、淡水の中も嫌がりながらも楽勝だったから、ある意味UMAということなのかも(笑)

タコの声をおっさんがコミカルに当ててるから、それだけで見てて面白い!汽車に轢かれそうになりながらも線路を越えたり、カエルと遭遇したり、カマキリの交尾→共食いを目撃したり、蝶を蜘蛛から助けたり、蛇に襲われたりとハプニングが沢山。

そんな感じで、まるでEテレの自然紹介系子ども向け番組を見てる感じ。タコ目線で自然界の厳しさを教える的な。古い映画なので画質はアレですが、実際にEテレで流れてても全然違和感ないレベル。でも、本物のタコが砂場・岩場問わず陸をゴロゴロしながら動いてるので、撮影の時に何匹か死んじゃってるんじゃないかな(^_^;)

白黒で現存フィルムの状態も悪いのか、映像が途切れてるように思えるところもありましたが、この時代にしては声も聞き取りやすいし、内容もほのぼのしてて、なかなか面白かったです!
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