でしょうかな

ゴールデンスランバーのでしょうかなのレビュー・感想・評価

ゴールデンスランバー(2009年製作の映画)
3.6
2年前に暴漢から偶然アイドルを助け、地元ではちょっとした有名人の宅配人・青柳。大学時代の友人・森田と久々に会う約束をするが、車内で突然、この誘いが罠だと打ち明けられ、直後、背後の首相凱旋パレードで爆発が起きる。言われるまま逃げようとするが、突如警官に発砲され、森田も車ごと爆破される。訳が分からぬまま首相暗殺犯に仕立てられた青柳だが、様々な人に助けられながら逃亡を続ける。

JFK暗殺事件から着想を得たという、伊坂幸太郎の同名小説(未読)の映画化。
「面白いけど、なんかぼんやりしてんなあ」ってのが正直な感想。
ごく普通の人間が大事件に巻き込まれる展開っていいよね。そんな一般人が、ちょっとした特技とかたまたま持ってた物で場を切り抜けるのもいいよね。逃亡の最中もハラハラできて楽しめた。主人公が信頼を大切にして、それがきちんと報われているのも良かった。
不満点。巨大な陰謀渦巻く事件で、あえて小さな個人の関係性に焦点を当てるってのはいいんだけど、それにしても陰謀が雑じゃないかなあ。まあ元になったJFK暗殺の陰謀論自体が割と雑だからかもしれないけど、わざわざスケープゴートに青柳を選ぶ理由が弱いし、言論統制も雑すぎないかと。陰謀ではなく、信頼がテーマだとしても、知人でもないのに助けてくれる人多くない?他はまだしも、あの通り魔は都合が良すぎない?あと香川照之の出番が思ったより少なくない?
ラストは完全なハッピーエンドでは無いけど、青柳の過去の関係が上手く繋がっていて、暖かい気持ちになった。
でしょうかな

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