菩薩

ドッグ・デイズの菩薩のレビュー・感想・評価

ドッグ・デイズ(2001年製作の映画)
4.5
朝起きた瞬間から、どうしても人間辞めたくなる日ってのが、まだまだ月に何日かはある。現代を生きている人間は、みんな心のどっかに「びょーき」を抱えている、いやいて欲しいとすら思ってしまうのは、自分がそんな彼等よりも「びょーき」だからだ。生きながらにして天国に到達する事は、ある特殊な条件や、それ相応のパートナーを要することだが、生きながらに地獄を垣間見る事は、そう難しい事では無い。ただふとした時に周りを見回して見ればいいだけだ。暴力、虚偽、差別、偏見、強欲、傲慢、無関心、嫉妬、恥辱、そして狂気。日々汚物に晒され生き長らえるしか術の無い我等に、残された道はただ一つ、それらを遠ざけ目をつぶり、目の前の「きわめてよいふうけい」だけを、ただひたすら追い続けるしか無い。だが視野の外では、今日も誰かが誰かを傷つけ、多くの人が狂い、そしてそして死んでいくのだ。根源的に潜む病魔に効く特効薬は?それはただ単純に「死」でしか無いのかもしれない。いっその事狂っちまった方が、楽しかったり、するかもね、なーんて、クソだね、嗚呼、素晴らしき哉、クソ!でも一番クソなのは、結局自分だったりするかもね。あんな虚しい「愛してる」は、初めて聞いた気がする。久方ぶりのザイドルの味、美味しゅうございました。