上司の情事のため自分の部屋を貸している会社員のバド。ある日、人事部長が連れていたのは彼が思いを寄せる女性だった……。
バドが想いを寄せるフランは上司シェルドレイクの愛人で、バドがデートに誘っても、シェルドレイクを振り払えずにすっぽかされてしまう。
どうして女性って強引な男の人に弱いんだろう。『会いたかった、離さない』とかサラッと言われたら関係を終わらせたいと思っていても気持ちが残っていたら振り払えないかも…。そんなセリフを言える男の人ってずるいな。
一緒にいても、ほんとはすぐに席を離れる事ができるのに、そうしないのは気持ちが残っている証拠だと思う。
最初はバドの魅力はどういうところ？って考えた時にすぐに思い浮かべる事ができない。言うことを聞いてくれて優しいだけでは友達以上にはなれないかも。
でも、フランと関わる事が増えて彼女を想う優しさに触れていった時に、寄り添いたい人とも感じました。
フランはシェルドレイクにとって週2回の恋人。私なら毎日誰かの一番でありたいし、秘密の恋は自分を苦しめるだけ。
この作品の内容が不倫であったり、昇進の為に上司に部屋を貸したり、片想いであったりと重いはずなのに、何故か明るくてシリアスに感じさせない描かれ方。
そしてこの作品に出てくるバドの部屋がとても素敵で、誰かの為に貸す部屋なんてもったいないぐらい。
『物事はすべて成り行き』という最後のバドとフランの決断がとても素敵だと感じた明るいラブストーリーでした。
こういう作品好きです。
