たいし

アパートの鍵貸しますのたいしのレビュー・感想・評価

アパートの鍵貸します(1960年製作の映画)
4.0
カメラワーク、演出で映画界に革命を与えた作品。

ウルフ・オブ・ウォールストリート並みの広大なオフィスの一角で働くバクスター。
彼はアパートの鍵を社内のお得意様にまた貸しすることで自分の存在意義を確かなものとしていた。

この世には利用する側とされる側がおり、バクスターは完全に利用される側。
隣人にも嘘で固めた自分を演じていたりと、自分の意思を押し殺して生きている。
そこからの脱却。
ある意味『卒業』のようなハリウッド映画の転換期にもつながるものがあった。

ジャックレモンの手際の良さと独特の話し方のおかげで間延びせずに観ることができる。さらにお洒落。
音楽もシャーリーマクレーンも美しい。
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