Eyesworth

イージー★ライダーのEyesworthのレビュー・感想・評価

イージー★ライダー(1969年製作の映画)
4.5
【連中はあんたが象徴する自由を怖がってるんだ】

デニス・ホッパー監督・主演のアメリカン・ニューシネマの代表作の一つのロードムービー。

〈あらすじ〉
マリファナの密輸で大金を得たキャプテン・アメリカとビリーは時計を捨て、バイクを駆ける無計画なアメリカ横断の旅に出た。途中留置場に入れられる。そこで出会った弁護士ハンセンと意気投合する。釈放後3人はマリファナを吸い...。

〈所感〉
バイクを走らせる度に流れるアメリカンロックの曲のセンスがいちいち良い。有名どころでは『ボーントゥービーワイルド』など。一転して、バイクに股がってないシーンはなんだかしんみりしていて哀愁すら漂っており、自由を求めてあちこち旅しているはずの二人が途中から寧ろ自由という牢獄に囚われてしまっているように感じた。1960年代のアメリカが舞台ということで、ヒッピーと呼ばれる自由な若者が一つの主題の作品ではあるが、その自由さと不安定さはイコールであり、その足場のなさがとても魅力的に時に悲哀的に見える作品である。時代は変わり、現代人の我々からすると全く共感できない生き方に映るが、今は亡きイキイキとした若き世代がとても輝かしい。若き日のジャック・ニコルソンが出演。既に主役を食う存在感はあっぱれ。ラストがうーんなんとも…。
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