とらキチ

プレデターのとらキチのレビュー・感想・評価

プレデター(1987年製作の映画)
4.5
「血が出るなら、殺せる筈だ」
まずシュワちゃんのミリタリーアクションモノとして面白い。一人で“第三次大戦”を起こした「コマンドー」とは違って今回は部隊を率いる隊長!私服での登場シーンから、表沙汰には出来ない裏の任務、仕事を遂行する特殊部隊であることがよく解る。更には部下達が結構クセ物揃いで、それでありながらもシュワちゃんの指示に迅速に反応する様子から部隊の練度が伺える。コマンドーにも出演していたビル・デュークやネイティヴ・アメリカンのソニー・ランダムにリチャード・チャベスと配役に人種のバランスが考慮されているのが興味深い。そしてやっぱり、我らが“アポロ・クリード”ことカール・ウェザースが出演しているのがポイント高い!アツい!
武装面でのハイライトは、大量に発射されるグレネードランチャーと“チェーンガン”ことM134機関銃でしょう。どちらもゴツくデカイ装備ながらもシュワちゃん以外の隊員が使用していましたが「こんなゴツい武器、シュワちゃんが持ったらカッコイイのに…」という願いは別の作品で叶えられることになります。
シュワちゃんと対等に戦える人類なんて最早存在しないだろう…ということで相手が正体不明の高度な技術を持つ地球外生命体・プレデターとなっちゃうところがブッとんでいる。これぞTHE 80年代!現在までこのキャラクターとしての“プレデター”が支持されているのは、あのおぞましいデザインに加え「強い生命体を狩ること」を生き甲斐としながらも、しかし反面、強くない・武器を持っていない生命体は歯牙にもかけずに見逃すという武士道、騎士道的な設定がとても良かったのだと思う。負けを悟ると自裁しちゃうし。光学迷彩をあのように表現するのも当時新しかった。
「コマンドー」と比べても、だいぶお芝居もこなれてきて、プレデターにも勝っちゃう全盛期のシュワちゃん!
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