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プレデターのほーりーのレビュー・感想・評価

プレデター(1987年製作の映画)
4.0
生前、水木しげる先生が「ジャングルって面白いところですよ。人間じゃない別の何かに襲われるような感覚があるんですよ」ということを仰っていた。

今日から新作公開ということで、昨日ムービープラスで放映していたが、久しぶりに本作を観て、その言葉が頭によぎった。

南米のジャングル。ある極秘任務にあたっていた米軍の特殊部隊が謎のプレデター(補食動物)に襲撃されるSFアクション映画で、「ターミネーター」と並ぶシュワちゃん80年代を代表する作品。

監督はのちに「ダイ・ハード」「レッド・オクトーバーを追え!」のジョン・マクティアナンだから映画自体よく出来ている。

シュワちゃんがジャングルを巡回する。カメラが上に移動する。木の幹に赤い線(血)がスーっと一本通っている。カメラはぐんぐん上に行く。赤い線は段々大きく濃くなっていく。そして真上には……。

こういう描写がとても巧いと思った。

またビル・デューク扮する黒人軍曹が亡き戦友に語りかけるシーン、よくある展開だけど、シュワちゃん以外のキャラクターも丁寧に描いているのが良かった。

すべてが終わりラストのシュワちゃんの放心状態の顔も印象的。

個人的には、プレデターは女・子どもは襲わないからエイリアンより好感がもてるんだよぬ(苦笑) 「スカーフェイス」のアル・パチーノもそうだけどやっぱりカタギのひとは殺さないというスタンスは素晴らしい(^^)

ちなみに出演者は、元ボディービルのシュワちゃんの他にはカール・ウェザース(ロッキーのアポロですな)は元アメフト、ジェシー・ベンチュラは伝説のプロレスラーと、かなりアスリート出身者が多い。

しかもシュワちゃんとベンチュラは、かたやカリフォルニアとかたやミネソタと、二人ともその後、州知事を経験しているという点で興味深い。やっぱりアメリカって首長もマッチョな人が好まれるんだしょうね。

■映画 DATA==========================
監督:ジョン・マクティアナン
脚本:ジム・トーマス/ジョン・トーマス
製作:ローレンス・ゴードンほか
音楽:アラン・シルヴェストリ
撮影:ドナルド・マカルパイン
公開:1987年6月12日(米)/1987年6月28日(日)
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