実際に行われた、一般公募で集めた人達を囚人と看守にわけて経過観察したスタンフォード監獄実験を題材とした話。映画なので誇張はあるかもしれないが、実際の実験も途中で打ち切りになったことから類似した問題は発生してしまったのかもと思うと恐ろしい。
看守役の行動がどんどんエスカレートしていくのは見ていてムカムカしました。ランプが点かないんだからセーフなんだと、まるでランプを物事の善悪を決める神のように錯覚する姿に恐ろしさを感じ、序盤から囚人役の面々やマトモそうな看守役の方に感情移入してみていました。主人公と同じ部屋の元受刑者の男がいいキャラしていた。ラスト間際の報復シーンまでは応援する気持ちで面白く観ていましたが、オチは一応実験は終わってハッピーエンドともとれるはずなのにどこかスッキリしない微妙な気持ちになりました。環境で人は変わるかもしれないってことを、序盤は人を殴らなかった主人公の拳によってにおわせたってことなのかもしれない。モデルとなった映画もあるみたいなので、いつかそちらも観てみたいと思います。
