ピト

ハプニングのピトのレビュー・感想・評価

ハプニング(2008年製作の映画)
2.7
シャマランマラソン5日目。

ここ数日頭に浮かぶのはシャマランの事ばかり。
寝ても覚めてもシャマランだ。
街のカレー屋の店員が全員シャマランに見えてくるのは当たり前。
ついにはKABA.ちゃんをシャマランと聞き間違える始末である。
恐らくここ数日シャマランの摂り過ぎで、シャマラン摂取量の限界を超えてしまったのだろう。


そんな中で観たこの「ハプニング」
ついにシャマランは広げた風呂敷も畳まなくなってしまった。

自分はもうシャマランに謎解きもどんでん返しも期待してないので別にいいけど、それを期待して観ると納得出来ない気持ちも分かる。

「自然界の事は完全には分からない」がシャマランの答えなら、確かに納得し辛いだろうとは思います。

壮大な設定を提示しながらやがて家族愛のストーリーに収束する描き方はサインと同様だが、今作はその肝心の人間ドラマが余りにも描けていないのでは…。
今作と比べるとサインの方がよっぽど深く描けてたと思います。


主人公夫婦のすれ違いの理由も意味不明だし、心を通わせる描写も唐突で説得力がまるで感じられなかったです。

同僚と一度ティラミス食っただけで不貞を思い悩む妻のカマトトぶりは、これはいつの時代のお話なんだと。

そりゃシャマランの手に掛かればどんなちっぽけな悩みだって壮大なスケールで描きますよ。
しかもそれを500日のサマーのズーイーに演らせるなんて、サマーがそんな事で絶対イジイジしないから!
(こっちが先なんで完全ないいがかり)

親友の子供に関しては常にお飾り程度の扱いで、存在感も存在理由もまるでなかったです。
あの程度の描写ならペットやぬいぐるみでも変わらないと思います。


なにより納得出来ないのはクライマックスでの自暴自棄な行動で、なんで旦那はあんなあっさりと諦めたのか、更にそれに応えて子供と一緒に外に出ちゃう妻も意味がさっぱりわからない。

そこに至るまでの積み上げが全然ないから、ただの茶番にしか思えなかったです。もったいない。

やりたい事は分かるけど全体的になんか上手くなかった感じがしました。


とは言っても良いところもあって、
色んな種類のエクストリーム自殺が見れたのは面白かったです。芝刈り機最高でした。

風や植物などの自然が敵っていうのも圧倒的な敵わない感があって良かったです。
個人的には事態が解決しないラストは嫌いじゃないですんですが…ちょっと色々もったいないですね。


さぁシャマラン…次はいよいよ強敵エアベンダーやで…!
ピト

ピト