SF版ピノキオ。
ロボットが人間になろうとする話と言うと『アンドリューNDR114』にも似ています。
漫画ですが手塚治虫の「火の鳥」っぽくもあり。
SFだけでなくホラーやサスペンス的な演出もありました。
スピルバーグ作品で子どもが主人公だったのでハートフルなヒューマンドラマやわくわくドキドキの冒険物を想像していたら、目を背けたくなる位悲しいシーンが沢山ありびっくり…笑
月の形を模した飛行船、ネオンギラギラの近未来の風俗街、海に沈んだ遊園地、氷に覆われた未来の地球等のヴィジュアルはどれも素晴らしかったです。
デイビッドが自分と同じ型のアンドロイドを大量に見つけるシーンは『エイリアン4』を思い出しました。(『エイリアン・コヴェナント』に出てくるアンドロイドの名前もデイビッドでしたね)
セクサロイド役のジュード・ロウとやたら渋い声のテディベアも良かったです。
ジュード・ロウの最後の台詞「僕は生きた」が印象に残りました。
プログラムされたわけではなく自分の意思でデイビッドに手を貸し命を終えた彼は人間と何が違うのか…。
全体的に映像が美しく落ち着いたトーンの作品でした。
人間の身勝手さについて考えてしまいます。