「A.I.」に投稿された感想・評価

deenity

deenityの感想・評価

3.0
スピルバーグの作品って幼い頃から見る機会って多かった気がするけど逆にそこまで記憶に残ってるのも少なくって、本作もたぶんそんな感じの作品。有名だけど内容全く記憶になかったので再鑑賞です。

今では全く面影のなくなってしまった天才子役のハーレイくんがバリバリに主役を演じてくれてます。当時はハーレイくんとダコタ・ファニングは可愛すぎる容姿で期待されてたのになー。ダコタも今ではエルには勝てない感あるし。成長の恐ろしさを感じます。
話はそれましたが、ハーレイくんがデイビッドという子どもロボットを演じる作品。可愛いだけじゃないですね。ロボットらしい特徴をしっかり捉えた演技をしていて、一見人間と何ら変わりないように見えてどこか視線や表情など違和感がある、という違いを上手く演じ分けてます。

そんなデイビッドは子どもロボット。技術は進み、このロボットは「愛される」ことを求めるロボットだ。
他のロボットがスクラップされていくシーンがある。確かに「人間が勝手に作ったくせに」「必要がなくなったらすぐに廃棄」「ロボットに取って代わられるのが怖いんだ」などと皮肉を叫んでいますが、それらのロボットはスクラップされること自体に抵抗はしないわけです。
その点、デイビッドは母親からの愛を求め続け、その愛くるしい容姿と気持ち故にスクラップを逃れることができるわけですが、「愛」が本作のテーマであることは否定するまでもない。

ただ、母親から愛されることだけを望むデイビッドに感情移入すると、前半部分は見るもつらい展開である。本当の息子を失った悲しみで勝手に育てようとしといて、本当の息子が戻ってからは何なんだ。プールでなぜ拾い上げない。病院ではなぜ手を離す。あまつさえ捨ててくるなんて身勝手過ぎることこの上ない。責任感がなさすぎて、母子の愛に素直に感動なんて正直できない。

でも感情移入できないのは別に親がどうこうとかいう問題だけではない。デイビッド自身の愛もやはり機械的でしかないのだ。
「愛されたい」と望む感情。そこにはどうしてわかってくれないんだという憎しみだったり、苛立ちだったり、時には気持ちに逆らって避けてみたり、逃避してみたり、人間ならば表現は様々だ。
一方、デイビッドはただひたすら愛し続ける。自分が愛されるために。これこそまさにプログラムであることの裏付けでもあるだろう。
だとするならば、本来ただひたすらに愛し続けるのは親のすべきことで、親は別に自分が愛されたいから愛しているのではなくそこにあるのは無償の愛なのであって、この作品が表現しているデイビッドの感情は愛されることは子どもとして誰もが抱く感情かもしれないが、そのために無償の愛を送り続けるのは現実との乖離があり、そもそもの感情を理解し難く感じるのは至極真っ当なことだと思うのだ。

以前ある住職の話で「人に愛されることを求めるばかりでは世界は良くなってはいかない。自分がいかに愛してあげられるかが大切なのだ」という趣旨のことを話していた。
自分はそのことがすごく大切なことで、そう心がけたいと思っている。
しかし、だからこそ本作のデイビッドは自分は共感できなかった。最後まで見てハッピーエンドなのか、それとも切ないと捉えるのか、両論あるとは思えるが、それ以前のところで間違っていると思えてしょうがない。
もしこの作品を子どもに見せることがあるならば、私は声を大にしてこう伝えたい。「本当に何かを愛していたのはテディだと思う」と。テディこそ無償の愛を捧げ続けていたと思う。ひねくれてるだろうか。
Matsui

Matsuiの感想・評価

3.5
2019年21作目
涙が止まらなかった。
人間よりも人間らしいロボットの少年。
テディもジョーもすごくいい奴で
愛情があって、人間の方が人の気持ちが
分からない嫌な奴に思えた。

感情を持つロボットを
安易に作ってはいけない。
公開当時より、技術が発達した今の方が
真実味があり、ゾッとする。
NYが海に沈んでいる姿も
こんな未来が来たら…とゾッとした。

現代を生きる全ての人に
メッセージを訴えているような作品。
Luuna

Luunaの感想・評価

3.8
ストーリー★★★★☆
世界観★★★★☆
音楽★★★☆☆
映像★★★★☆
好み度★★★★☆
せつない
山田

山田の感想・評価

3.6
小学生の頃映画館でみた
おとう

おとうの感想・評価

3.5
高度な知能を持つロボットが当たり前のように存在する未来の話。
いやあ、ホントにロボット系は弱いです。

この映画は切なくて、歯がゆくて、悲しくて、色んなシーンで「なんでや、、、」という気持ちにさせられる映画でした。
主人公のデイビッドは、最後に救われたんでしょうか?
うーん、わからん。

デイビッドを演じるハーレイ・ジョエル・オスメントくん(今は"さん"か)の演技がハンパないです。天才か。

ジュード・ロウ演じる旅の相棒ジョーもいいキャラですし、熊のテディ(ロボット)が常にデイビッドの身を案じてるのも非常によい。

ジョーの最後の言葉をデイビッドはどう受け取ったのか。
「I am. I was !」

このレビューはネタバレを含みます

世界観が大好き。登場人物も大好き。
デイビッド君が「僕がデイビッドだ!」って言う度に、ブルーフェアリーを信じる度に、胸が苦しくなって真っ直ぐさに涙が止まらん。お母さんに会えて本当に良かったね。

子供の頃観たら、トラウマになりそうな場面もあるけど心が大人になってきた今観ると、とても考えさせられて素敵な映画。
随分、当時酷評されたが、私にとってはスピルバーグのベスト3に入る作品、『プライベート~』に次ぐ辺の位置か、作品の強度としては、この後の『ミュンヘン』『リンカーン』のほうが上回ると思うが、愛着度を加味すると同列(以上)に扱いたい。作品というより、故キューブリックに仕上げてもらう最良の素材集、原石。トーンの統一もうまくとれていないが、このあと本当の料理がなされるのだと思うとワクワク。最近の、冷戦や報道の自由に関する作品ではいまでは誰も出来なくなった、正確で緻密な古典主義とでもいえる完成された渋いタッチを披露しているが、ほとんど対照的。緩みも見えるが、逆にこちらの想像力を沸き立たせる(脱線して、最近の2本に関しては、個人的には優れていると思うがよく出来た映画は守備範囲外、が少し上の世代の人にとっては、題材・文体共に、涙腺ものと聞かされたことがある)。
キューブリックの狙いを逸脱している、甘いと言われたラスト。逆にこれぞキューブリック・テイストと言いたい、キューブリックの切なく皮肉であろう遺稿どおりではないのか。これほど、残酷で悲痛なシーンはない。現実の本物の暖かさ・冷たさの温度から切り離され、自己本位の記憶からすべて端を発する内面世界の中、その要素だけですべてを充足していくことを受け入れさせられているのだから。いくらリアルであろうとそれはほんもののぬくもりを過剰に美化しほんものの記憶を歪めてしまうもの、優先順位が逆転し後遺症は薬物依存に近い。我々の世代にとっては、こちらのほうがはるかに切実だ(フェリーニの『カサノヴァ』のようにあからさまでない分、余計に)、そしてそれはキューブリックにとって悲劇でもなければ喜劇でもない。
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