荒川自転車乃介

バタフライ・エフェクトの荒川自転車乃介のネタバレレビュー・内容・結末

バタフライ・エフェクト(2004年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

過去にさまざまな辛い経験を持つ主人公は、過去にさかのぼる方法を知る。過去にさかのぼり、やり直そうとするが、思ったようにはいかず、辛い結果にたどりつく。そのたびに過去に戻るのだが。。。
一つの出来事が書き変わると、思いもよらぬ結果につながり、周囲の人々の人生も変わってゆく。
この映画のタイトルは「バタフライ効果」に由来する。ブラジルでのチョウのはばたきがテキサスに竜巻を引き起こすという例えで有名な理論だ。
この映画に関して言えば、この例えよりも将棋界の大物だった故・米長邦雄氏の著書のタイトル「人生一手の違い」の方が、内容に近いと感じた。将棋では、一手違うだけで結果が大きく異なる。人生も一つの決断が、その後の人生を大きく変える。
大ヒットした往年のSF作品「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の1作目でも、主人公のお父さんの決断が、後々の未来を変えた。あちらは明るい形で、一つの決断がその後を大きく変えることを伝えてくれた。
この作品はもう少し、苦味のある味でそのことを伝えてくれる。
この映画の成功は何よりも脚本だろう。考え抜かれ、作り込まれた脚本に拍手を送りたい。
映画好きはもちろん、思春期以上の全ての人に勧めたい傑作である。