昔、本好きが集まる飲み会に参加した。
小説や映画の話などで盛り上がる中、
目の前に座っていた女の子は
緊張しているのかあまり喋らない。
横に座った人に僕は、好きな映画は?と
聞かれ、『バタフライ・エフェクト』と
答えると、今まで石のように固まっていた
目の前のその女の子が『いいですよねー!
バタフライ・エフェクト!』といきなり
身を乗り出してきて、爛々とした目で
語り出したからビックリした。
それからその子と僕とで、いかに
バタフライ・エフェクトが素晴らしいか
語り尽くし、すっかり緊張がほぐれた
その子は、それから饒舌になった。
SNS上でその後も交流は続き、僕らは
お兄ちゃんと妹みたいな関係になって
いった。その子は(あの日)、二次会で
音楽の趣味が合う彼氏を見つけていた。
そして、さらに月日が過ぎてその子と
彼氏さんと3人で会うことになる。
結婚の報告と結婚式への招待の話だった。
アシュトン・カッチャー、聞いてる?
全くビックリだよな。
その子は言う。
あの日僕が(バタフライ・エフェクト)
の話をしなければ、二次会に行くことも
なかったこと。
あの日、僕が二次会に誘わなければ
二次会で彼に会うこともなかったこと。
(バタフライ効果:
通常なら無視できると思われるきわめて
小さな差が、やがては無視のできない
大きな差となる現象をことを指す。)
まぁとりあえず、僕が映画好きで
良かった。僕がお喋りで、誰にでも
社交的で、(バタフライ・エフェクト)が
好きで、あの日、違う作品ではなく、
(バタフライ・エフェクト)の名前を
ちゃんと出して、良かった。
まぁ、そんな記憶もひっくるめて、
満点です笑
全然映画のレビューじゃなくって、
ごめんなさい。
アシュトン、聞いてる?
君が出た作品で、
運命が変わった人がいるよ。