こういう感じなのね、初期のカリウスマキって。
もうとにかく辛くてもやってらんねーよなことばっかり起こって、最後の最後に一筋の希望。希望は予感に留めておくのがセンス。辛みが99で救いが1。
でも、…
このレビューはネタバレを含みます
・車庫から出たらボロ屋根が崩れる、みたいな、わりと軽いノリのオチがちまちまつくのが可愛いし笑える
・それなりに悲惨になっていく物語だけどウェットじゃない触り心地
・いろんな音楽にのせて淡々とテン…
カウリスマキ監督5作品目鑑賞。
序盤で主人公が災難に見舞われるおなじみの展開だが、本作は主人公が殺人を犯してしまうという穏やかじゃない流れに驚いた。被害にはあっても加害側にはならないところが好きだ…
失業し、持ち金を盗まれ、冤罪で刑務所に入れられる。そんな不憫な男の一夜の逃亡劇をハードボイルドなタッチで描く、"労働者3部作"の2作目。
上映時間が74分と短いだけあって、かなり展開の早い今作。主…
不幸の連鎖。どんなに厳しい人生でも微かな希望を見つけて...
最後、夜の港で「Over the Rainbow」が流れるシーンでタイトルの意味を噛み締める。
人生最悪な状況下でのマッティ・ペロンパ…
なんて愛おしい映画だ。
社会の不条理に揉まれながら、ささやかな幸福を手放すまいとして生きる姿にぐっと来る。
社会的弱者の宿命を嘆くよりも、彼らの人間としての善性を照らし出す演出がとても良い。
主…