菩薩

男はつらいよ 柴又より愛をこめての菩薩のレビュー・感想・評価

3.8
シリーズ36作目、マドンナ:栗原小巻。

タコ社長の娘のあけみが愛の無い結婚生活に嫌気がさし突然の家出&失踪、どうやら下田にいるらしい彼女を探しに行く寅さん、こういう時は俺に万事任せろと、意気揚々と手はずを整える寅さんが相当かっこいい(そしてちゃんとすぐ見つける)。柴又への帰還をしぶるあけみに連れ添い式根島へ、その船中、偶然これから同窓会を催すと言う一同に出くわす。どうやら彼らの恩師は相当な美人、独り者、島のマドンナ、とそれが4作目以降2度目の登板となる栗原小巻演じる真知子先生。『二十四の瞳』のオマージュ作品である今作、11人の生徒に混じって24の瞳の一員になりきる寅さん、いや寅ちゃんが相当かわいい(そういや4作目でも…)。生徒一同が自転車を贈呈するくだりなどは元ネタを知っているとなかなかグッとくる。その間寅さんに置いてきぼりくらったあけみは島の旅館の旦那と何やらいい感じに、岩風呂でのヌードシーン、美保純の滑からなケツが光るが、当然(一応)彼女は人妻のため、残念ながらロマンスはあっけなく終了する。寅さんの恋愛の方も突然出てきた川谷拓三に見事に持っていかれ、わざわざ彼女を見送りに調布飛行場まで赴くもまるで無駄足、寅さんもちと察しが良すぎるけども…。この辺りから満男が寅さんに若干憧れを抱き始める…。御前様の英語力が何故か上達している、後に釣りバカで八郎役を演じるアパッチけんも出演している、最後のロープウェイなめのショットがかなり良い。
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