ほーりー

アラジンのほーりーのレビュー・感想・評価

アラジン(1992年製作の映画)
4.6
アラジンというと、よく小さい頃、スーファミのソフト版で苦戦した記憶が強い(苦笑)。いつもステージ2の強制横スクロールで、溶岩の波を絨毯で逃げ切る場面で何度死んだことか。

ディズニー・ルネサンス第三弾!個人的には、これはその中でもベストワークにあたるんじゃないかと思う。

今までの作品同様、貧しい青年と王女との身分を越えた恋愛を描いているが、本作はそれまで主人公を女性から男性的に変えたことによって、アラジンとジーニーの友情物語という大きな魅力が生まれた作品でもある。

音楽は「ホール・ニュー・ワールド」「フレンド・ライク・ミー」の素晴らしさは言うに及ばず、本作品の魅力は、キャラクターたちの個性の強さが半端じゃない点だと思う。

主人公アラジン側が、チートレベルで面白いランプの精ジーニー筆頭に、ねずみ男のように意地汚い猿のアブー、愛くるしいぐらいいい奴である魔法の絨毯、そして悪役ジャファーの手下で毒舌オウムのイアーゴと、よくこれだけのキャラ集めたなぁと。

ジーニーはオリジナルでは故ロビン・ウィリアムズが声を担当しているが芸達者ぶりが凄い。

エド・サリバンや ジャック・ニコルソンの物真似はすぐにわかったけど、ロドニー・デンジャーフィールドやウィリアム・F・バックリーなんてオリジナル知らないから、似てるんだか似てないんだかわからないけど、何か面白くて笑ってしまう。

それをよく日本語版の山寺宏一が見事にカバーしたとつくづく思う。(「絨毯に負けるなんて絨毯じゃないよ」)

そして、ジャファーとイアーゴの関係は、「美女と野獣」のガストンをル・フウと似ているが、本作での悪役二人のやり取りはまさに漫才を見ているかのように、こちらもジーニーにひけをとらず面白い。
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