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アラジンのkyのレビュー・感想・評価

アラジン(1992年製作の映画)
2.7
2019年6月に今作の実写版アラジンが公開され、ディズニーの名作、ウィル・スミス演じるジーニーということもあり注目が集まりました。
そこで、確か5歳ぶりくらいにアニメ版アラジンの鑑賞です。
単に残念でした。
アラジンが美化されるのが、腑に落ちない。盗人であり嘘つきです。
グラフィック、音楽、コミカルなジーニーは勿論娯楽性があって良いかと思います。
しかし、それだけかな…。
個人的に中身を感じない薄味な映画でした。


あらすじ
貧しい青年アラジンは、市場で出会った王女ジャスミンに想いを寄せる。
ある時、アラジンが手に入れた魔法のランプから出てきたのは、ランプに囚われた、なんでも願い事を叶えてくれるジーニー。
しかし、邪悪な大臣ジャファーは魔法のランプを狙ってアラジンやジャスミンに近づいていく。


感想
盗人、嘘つきのアラジンはなぜ美化されるのか。
今作にはなんだか腑に落ちない点がある。
というのも、盗人のアラジンが異様に美化されてしまっている点。
もちろん、生きるために仕方ない。というのもわからなくはない。
しかし、どう見てもアラジンは怪我も病気も何もない、つまり仕事をすることもできると思うのだ。
子供にパンをあげるのだって、もともと盗んだ食べ物、何も誇れることではない。
さらに、金持ちになって王宮に住みたいという願望も持っている。
にも関わらず。やはり金稼ぎをしていない。
単純明快に甘えである。挙げ句の果てにはジャスミンへの嘘。
正直なところ、ジャスミンが何を以ってアラジン自体に魅了されたのか不明。
なのに、美化されすぎている。
感情移入を誘うためなの、構成が甘いのか、メッセージに齟齬があったのか、何もかもがわからなすぎる映画だった。
良いところといえば、ラストのジーニーへの贈り物くらいである。

単なるエンタメ映画でしかないのかもしれない。
そして自分が至った答えは、端的なエンタメ映画ということ。
1992年とは思えないグラフィック
ミュージカル性の強い音楽
コミカルなジーニーなど、娯楽性には異論はない。
しかし、それだけに感じてしまうのも事実である。
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