世の中には二種類の人間がいる。
という言い回し。
正常・異常。普通・異常。
精神病患者を扱った作品なので本来異常という言葉は好ましくないが、普通ってなんなんだ？正常って？異常って？という内容をコメディタッチでみせる内容なのであえてこの表現にする。
面白い国の人・つまらない国の人。
『クワイエットルームにようこそ』にはこの二種類の人間が出てくる。
もっとも、主人公の明日香（内田有紀さん）が勝手に区別しているだけだけど。
面白い国の人。
それは悲しいことも辛いことも見る角度を変えて滑稽だと笑える人。
つまらない国の人。
それは正面から見るか目を逸らすしか出来ない人。
この精神病棟に隔離されている人々は個性豊かでユニークだ。
自分の頭を燃やしたり、「ありがとうございました」といって勝手に退院しようとしたり。
でも、この人たちは現実を受け入れられずに目を逸らしたつまらない国の人たちだ。
笑えないことを笑うことなんて出来ない人たちだ。
彼女らの中ではそれが普通だと思ってする、笑わせるためじゃない行動がなんとも滑稽でおかしい。
さて、異常なのはどっちだ？
