都落ちMiyaco

ワールド・オブ・ライズの都落ちMiyacoのネタバレレビュー・内容・結末

ワールド・オブ・ライズ(2008年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

欧米で多発する自爆テロを実行しているイスラム系過激派組織の指導者を逮捕するため、CIAが仕掛けた作戦の裏側を描く。
いかにもアメリカらしい傲慢で礼儀知らずなCIAの上司エドと、信頼を築くことこそが大切だと言うヨルダン情報局のハニとの間で板挟みになるCIAエージェント・フェリスの立場で物語が進行します。どちらも指導者を捕まえることを目的としていて協力体制になるものの、情報は渡せないし、作戦は秘密だし、でも、ありとあらゆるところから監視し合っていてお互いの動向は知れていると。やや駆け引きじみた会話がおもしろかったです。
しかし、一般人をテロリストに仕立て上げて、接触してくる指導者を釣りあげようとする作戦の傲慢さ・胸糞の悪さったら無いです。アイデアのオリジナリティはあるかもしれませんが、後味が悪すぎます。
筋書きに無理が多く、見せ方も目新しさはありませんでした。とくに、人間関係がキーワードになる作品なのに、その部分の描き方が不足していて心情が追えません。フェリスが命がけで助けようとする現地の看護師・アイシャとのエピソードも足りず、なぜそこまでして助けようと思うのか疑問でした。
つまらなくはないけれど、思うところがあるのでややマイナス。