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プラネット・テラー in グラインドハウスのtoriten45のレビュー・感想・評価

3.1
なんともまぁ楽しい企画だこと。タイトルにある「グラインドハウス」を調べてみると、低コストなB級映画を2〜3本立てで上映しているアメリカに多数あった映画館の通称らしいです。フィルムの劣化で画質も音質も悪く、修復も雑で場面が唐突に飛んじゃうこともよくあったみたい。この70年代アメリカの場末の映画館(グラインドハウス)を再現してみたのがこの企画なんだそうです(もう一方の作品レビュー時に学びました…)。

題名に『in グラインドハウス』と付いてるのはそんな背景があったのですね。クエンティン・タランティーノ監督の『デス・プルーフ in グラインドハウス』('07)と合わせて2本立て。これに架空の映画のなんちゃって予告編を加えてワンセット。

本作もフィルムの劣化が再現されてて企画の雰囲気が出ているのですが、このタランティーノ監督とロバート・ロドリゲス監督共同による映画企画が素敵なのは一部の人にしか支持されないカルト映画テイストをメジャークラスにまで昇華させちゃう創造力なんだろうなーと思います。

ロドリゲス編となる本作は謎の生物兵器ガスによって町にゾンビが大量発生し、襲われる善良な市民の血しぶきが舞い踊り続けるって話からの、ストリップダンサーのチェリーが右脚に取り付けたマシンガンを撃ちまくり、ゾンビの血しぶきが舞い踊り続けるって話でした。

70年代のグラインドハウス全盛期のスラッシャーものやスプラッターもののB級感を徹底的にパロった企画としては楽しいですが、単品の映画としてはちょっと長尺過ぎたかも。
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