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雨の午後の降霊祭のhideharuのレビュー・感想・評価

雨の午後の降霊祭(1964年製作の映画)
3.0
2018.12.4 DVDで鑑賞。

この作品のことは子供の頃から知っていた。なんせパンフレットだけは持ってたからね。でもなかなか見る機会には恵まれず、これより先にリメイク版である黒澤清監督の「降霊」を見ることに。
リメイク版を見たら尚のことオリジナル版である本作が見たくなり先日何気に調べたらレンタルあるじゃんって事でやっと見た。

本作がサスペンス映画であるのに対して「降霊」はオカルト要素が強い。本作でも降霊会が行われているがヒロインに霊的な力があるのかどうかはハッキリとは言及していない。幽霊なんてもってのほか。
霊媒師の妻とその気弱な夫が誘拐事件を起こして名声を得ようと画策するがとにかく犯罪に対してはズブの素人なので見ていてハラハラする。その辺が見所。
あとは妻の情緒不安定さが凄くて、それに振り回されっぱなしの夫が最後に見せる感情の爆発など心理劇としても見応えはあります。
古い作品ですし、あまりにも丁寧に描写しすぎて2時間弱と長めなので今見ればちょっと退屈するかもしれませんね。なので黒澤清は心霊要素を付け加えたのでしょうか?
キムスタンレーは本作でオスカーにもノミネートされましたし見てて本当にこの人はおかしいのではと思わせるくらい良かった。夫のリチャードアッテンボローは「ジュラシックパーク」で有名かと思いますがキャリア後年は監督業が多かったかと。彼の演技もなかなかでした。
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