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アバンチュールはパリでのnagashingのレビュー・感想・評価

アバンチュールはパリで(2008年製作の映画)
4.0
日付のインサート(『オルエットの方へ』あるいは『夏物語』のオマージュ?)によるぶつ切り編集のテンポが心地よい。ウディ・アレンとはちがって、舞台をホームグラウンドから移すと非日常への憧憬が前景化してシニシズムが後退する、なんてことはなし。この監督らしく、異国の風景をきわめてフラットな視点で切りとっていく。キム・ヨンホのクマさん的な愛らしさもよかったが、やっぱり魔性の魅力が炸裂しているパク・ウネが絶品。こういう、周囲の同性から好かれていない美人にのめりこむ心理はよくわかる。ルームメイトと派手に喧嘩したあとで、主人公の手をこっそりつないできて味方に引きこもうとするあたり、ほんとうにあざとくてずるくてたまらんなあ、と身もだえしました。主人公の状況の反映と思しき、小鳥の墜落と復活の反復もさすがにうまい。