冒頭に「この映画は大音量で上映すること」の注意書き。
続いて、アンコール曲を演奏するザ・バンド。ロバートソンは観客に「まだ居たのかい」と声をかける。
そして、マーティン・スコセッシ監督自らのインタビューで、ロバートソンが「16年間も一緒にやってきたんだ。(ラストワルツは)祝宴にしたかった」という発言に、「このコンサートは、本当に祝宴だよな」と納得。
今回観て「凄い歌い方」だと思ったのは、マディ・ウォーターズ。「魂」を感じた。
それから、「エリック・クラプトンのギターの柔らい音」と「ロバートソンのギターの硬い音」が対照的だったのも印象に残った。同じフェンダーのストラトなのに、こうまで音が違うなんて……。
コンサート映像の合間に挿入されたインタビューで“ザ・バンド”のメンバーの個性が浮かび上がる構成になっており、これはひとえにマーティン・スコセッシ監督の手腕によるものであろう。
映像も音楽も堪能できる素晴らしいドキュメンタリー映画である。