けーはち

ソルジャー・ゴールドのけーはちのレビュー・感想・評価

ソルジャー・ゴールド(1994年製作の映画)
2.2
『ロッキー4』の好敵手を演じたドルフ・ラングレンが主演と製作総指揮。スタローンと同じ花道を歩もうとしたが、そう上手くはいかず、B級筋肉俳優一本で売らざるを得なくなった証といえる作品。

【あらすじ】
88年ソウル五輪、東独のペンタスロン代表選手(ドルフ・ラングレン)は金メダルを獲得した日、女のケツを追って無謀にも米国に亡命。しかし翌89年ベルリンの壁崩壊で亡命を急いだ意味はなくなり、徒らに栄光を捨て家族を制裁され傷心の彼は、自暴自棄に競技から遠ざかる。やがて周りの助力を得て96年アトランタ五輪での復帰を目指すものの、東独時代の彼の元コーチ兼秘密警察シュタージのメンバーがネオナチの指導者として活動し、彼の周囲で波乱が巻き起こる。

【ペンタスロン(近代五種)】
フェンシング、水泳、馬術、レーザーラン(射撃+ランニング)という異質な5種類を合わせて万能性を競う複合競技。

【話の焦点は?】
オリンピック会場のセットも撮影も演技も話も劇伴も全体的に安っぽくて90's的なバカコメディかと思ったが、クソ真面目にやっているらしい。金メダルという栄光を捨て亡命に至るまでの安い行動原理→没落は自業自得要素が強くて感情移入できないし、そこから競技者として復活という軸であればスポーツものとして観るべき点もあるが、ネオナチが乱入、彼らを倒すアクションになってしまい痛ましいほどの出来栄えに。やはり筋肉があるからってスタローンのようにはなれん、という悲しい証明である。


ああ、元教え子のドルフ・ラングレンにやたらと執着する元コーチに病んデレホモ的な要素があるのでフジョシの方にはかろうじて良いか……