Shelby

ノッキン・オン・ヘブンズ・ドアのShelbyのレビュー・感想・評価

3.5
余命幾ばくかもないルディとマーチンは偶然同じ病室で出会い似たような境遇に意気投合。海を見たことがないルディに対して天国では皆海の話ばかりしている、のけものにされるぞ、と話すマーチン。
これをきっかけにマフィアの車を盗んだり、銀行を襲って金を盗んだり、棚ボタで手に入れた大金で高級ホテルに泊まったりとやりたい放題の二人の短い旅が始まる。

全体を一言で表せば、出来すぎた逃走劇。なんでやねんと言いたくなることが多かったが、何と言っても締めくくり方がこの映画の最大の魅力。全く正反対だった二人が最後には肩を並べて海を眺めて、死期を迎える。破茶滅茶な前半と打って変わって、静かなラスト。感慨深い。

パッケージのルディが一見悪そうなギャングのイメージとは全く異なり、生真面目で常識人な作中のルディにギャップが生じてしまった。いい意味で、その予想を裏切られたのだけれども。

これをみて、海を見ながら死を迎えたいと思う人が出てもおかしくないほど、ふたりは馬鹿馬鹿しくて、カッコよかった。
Shelby

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