ガブXスカイウォーカー

怪獣島の決戦 ゴジラの息子のガブXスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

4.0
数十年ぶりの鑑賞。
昭和ゴジラシリーズは特技監督:円谷英二、監督:本多猪四郎、音楽:伊福部昭(『キングコング対ゴジラ』、『モスラ対ゴジラ』など)が高評価されているが、特技監督:有川貞昌、監督:福田純、音楽:佐藤勝もまた面白いことを再確認できた。
特撮は、人の入らぬクモンガ、カマキラスの操演はまるで命が宿っているがごとき動きを見せてくれる。
ドラマもただおかしいだけのマッタリとしたコメディに終わらず、ラストはゴジラとミニラが抱き合って冬眠に入り、最果ての島にも怪獣たちの居場所のない哀しみを訴える。関沢新一の脚本は一見ノーテンキでいて、怪獣たちの悲哀が底に流れていて奥が深い。
だが、そうは言っても、前作同様、舞台は南海の孤島で町の破壊はなく、スケールは小さい。新怪獣は蜘蛛とカマキリ、そしてゴジラの息子と微妙なメンツだ。またゴジラがミニラを鍛えるシーンなどに顔をしかめる怪獣映画ファンも多い。まさに賛否両論分かれる作品であろう。個人的には本作は子供向けの娯楽作として割り切って観れば楽しめる良作と評価したい。