南海の無人島ゾルゲル島で行われた気象コントロール実験の影響で、生態系が変化。
巨大な昆虫怪獣が跋扈する島と化してしまう。
そして巨大な卵の中から、ゴジラの息子ミニラが誕生した。
ゴジラシリーズ第8作目。
ついにゴジラに子どもが生まれた。
その名も「ミニラ」。
ゴジラの育児奮闘記が展開される。
火を吐く練習したり、地団駄を踏んでゴジラに怒られたり、カマキリにいじめられたり可愛い。
でも冷静に見ると、不細工すぎてゴジラの面影まったくない。
これ絶対に養子だろ。
ゴジラが水爆で巨大・凶暴化したって設定が、ミニラ誕生で完全に吹っ飛んで、パパとして気の小さいミニラを教育する親父になったんだから、シリーズ化すると色んなコトもあるもんだ。
舞台がゾルゲル島なのでゴジラシリーズの醍醐味である都市破壊シーンがなく、ミニラの存在も賛否両論。
ゴジラの間の抜けた造形等何かと批判されがちな作品ではあるが、観てみると意外と面白い。
ミニラがパパゴジラにしっかり教育されるけど、気が弱く、カマキラスやクモンガ相手に怖がってはパパに助けてもらう展開は、 テレビ特撮に後々多く見られるファミリー化路線や多角化路線の先駆けか。
カマキラスとクモンガはゴジラの敵役にはいささか役不足だが、操演が素晴らしく存在のリアルさは抜群。
また、第6作目からはっちゃけ出したゴジラ。
今回もポップな行動を繰り返します。
カマキラスを投げる時にチラッとスタジオの天井が見えてしまった悲しき作品ですが、ゴジラの優しさに感動出来る。
ラストシーンはまるで、フランダースの犬を見ているかのような気持ちにさせられました。
真剣さはあるけど、緊張感はあまり伝わらず、ただのドタバタになってしまっているのが残念でしたが、これはこれでありっちゃありな映画かなと思える作品でした。
余談だが、主演の高島忠夫はグアムロケには絶対行かないと言って、しょうがなく高島忠夫に似たフィリピン人を現地ロケで起用したらしい。
ありえませんな~ 。