pika

石の花のpikaのレビュー・感想・評価

石の花(1946年製作の映画)
3.0
ソ連初のカラー映画らしく興味津々で鑑賞。
寓話を元にしたファンタジー作品なので清々しくもベタな感じ。
1946年のカラー作品とは思えぬ美しさがあり黒に映える淡い色彩が目にも麗しく、ファンタジックさを醸す特撮が世界観に綺麗にマッチしていて面白い。
ツッコミどころは多々あれどツッコミ入れるだけ野暮って感じ。

年老いた石工が才能溢れる少年を弟子にし息子のように可愛がり、成長した青年は石工を遥かにしのぐ石細工の腕前になるが、「まだまだ石の魅力を引き出せぬ!」と幻の石の花を探しに鉱山へと足を踏み入れる。という真摯にひたむきに石細工に情熱を傾ける姿勢なんかは芸術家的で突き詰めればドロドロと面白くなりそうだけどまさかそんなことはなく、カラーで華やかに娯楽として映像を楽しむファンタジックなラブストーリーでした。

古いけどクオリティは高いしベタだけどシッカリ作られてるし古き良き映画の楽しさを堪能できるから埋もれるには勿体無い。8〜90年代くらいに地上波で放送してたら思い出の作品になりかねない子供心に残るような楽しさはある。
pika

pika