子どもが両親を訴えるという「存在のない子供たち」のような展開で幕を開ける。
病魔に侵されたケイトの家族に誰も移植適合性がないため人工受精でアナを産み腎移植させようとするが、将来に制限をかけられるのを嫌ったアナがその阻止を求めて両親を相手取り訴訟を起こすのである。
こう書くとドロドロの家庭内対立ドラマかと思うかもしれないが、実は父、母、兄、姉、妹それぞれの家族愛が滲み出る感動作。
弁護士であるからこそ法廷など節目節目で家族と対立する母サラだが、ケイトに対する愛情はとてつもなく深く、責める気になれない。