「DNRとは尊厳死の概念に相通じるもので,癌の末期,老衰,救命の可能性がない患者などで,本人または家族の希望で心肺蘇生法(CPR)をおこなわないこと」
中略
DNRが蘇生する可能性が高いのに蘇生治療は施行しないとの印象を持たれ易いとの考えから,attemptを加え,蘇生に成功することがそう多くない中で蘇生のための処置を試みない用語としてDNAR(do not attempt resuscitation)が使用されている。
※日本救急医学会ホームページより、
一部引用※
僕は仕事柄、普段DNARについて考える機会がよくあります。
100人いたら、100通りの考えがあります。
どれが正解で、どれが不正解かなんて決める事は出来ません。
とても、難しい問題です。
意思決定ができる状態なら本人と、
そして家族にとって何がベストか、ベターか、よく話し合って、より良い生活の質(QOL)を最期まで維持できるようにしなくてはなりません。
今作は、
残された限りある余生をどう過ごすか❓
どこで過ごすか❓
誰と過ごすか❓
最期まで自分らしく。
という、緩和ケアを題材とした作品です。
大きなくくりで、同じような作品で印象深いのは、
尊厳死を真っ向から描いた
「92歳のパリジェンヌ」、
余命いくばくもない、若き2人の恋愛を爽やかに描いた、
「きっと、星のせいじゃない」、
自分の人生を振り返り、終活を描いた、
「あなたの旅立ち、綴ります」
などは、とても良い作品でした(^^)❗️
テーマがテーマだけに、重くなりがちですけど、ただ重いだけじゃなくて、今作も含めて観た後はきっと、何かを感じ、考える事が出来ると思います♬
だって、人は全員いつか死ぬんですもん(๑˃̵ᴗ˂̵)♬
人ごとじゃなくて、これは自分自身の話しにも置き換えられます。
普段は目を背けたくなるような事柄やけど、映画を通して考える機会になるので、とても良い事やと思います。
たまにはねw
色んなテーマがある〝映画〟って、やっぱり素晴らしい(*´∇`*)‼️
今作は、白血病の姉の臓器提供のために、遺伝子操作されて、適合者として生まれた妹と家族の物語。
凄い設定やなって、初めは思いましたが、
内容はとても現実的で、深く、それでいて良い意味で、とても観やすい構成で最後まで観入りました(๑˃̵ᴗ˂̵)‼️
僕は、涙ポロリの号泣とまではいきませんでしたが、深く心に響くシーンが多く、とても心に残りました。
ちなみに、「92歳のパリジェンヌ」では、
自分で引くくらい号泣爆泣きでしたw💦
よかったら、そちらもおススメです。
今思えば、なんであんなに泣いたのかww
観たときの、心理状態にもよると思いますがww
今作は、
キャメロン・ディアスが初の母親役。
遺伝子操作されて、姉の為に生きる事を強いられた妹アナにアビゲイル・ブレスリン。
真に迫る演技に、グッと来ました(>人<;)
アレック・ボールドウィンの役どころにも、要注目です♬
テーマそのものは重たいですけど、
時にはユーモアも交え、素敵な音楽と共に、最期まで暗くなり過ぎないようなストーリーテリングでよかったです。
何と言っても物語の1番のポイントは、
妹アナのある決断と行動‼️
この決断の真意が後半に語られた時、
ハンカチやティッシュは、用意していた方がいいかもしれません(^^)
誰にでも平等に訪れる、死。
その到達が早いか、遅いかは不平等だけど。
不平等過ぎるけど。
たまには、
考える機会があってもいいのかな〜と思います。
おススメしますー(๑˃̵ᴗ˂̵)♬
※以下ネタバレ※
姉への臓器提供を拒否して、
両親を訴え裁判を起こす‼️
これが、妹アナの決断です。
産まれた時から臍帯血をとられ、何度も注射器を刺されて、あらゆる組織を姉ケイトの為に提供してきたアナ。
幼いアナには、同意も意思決定もありません。
ここは、裁判の1つのポイントにもなります。
臓器提供を拒否するという事は、ケイトは助からない。死ぬという事です。
それでも、アナは拒否します。
理由は、私の体は私のもの❗️
これからも、制約なしで生きていきたいし、どこにでも行きたい❗️
から、だと。
ここだけ切り取ると、
「身勝手な考え」、「姉を見殺しにする酷い妹」と、捉えてしまいます。
正直、僕もケイトを見殺しにするんか❓
と、何とも複雑な気持ちでいました。
今作は、登場人物それぞれの視点で観るとそれぞれの思いに共感出来てしまうので、心が痛かったです。
アナの言い分は、当然理解出来るし、
母親にとっては、ケイトを助ける為に意図的に産んだアナ。
アナに、臓器提供を是が非でもして欲しいと願う。
どちらも、理解は出来ます。
ただ、1つ難色を示すとしたら、物語の描き方として、
キャメロンママが、ケイトの事を助ける事ばかりに囚われて、アナへの愛情が希薄に感じてしまいました💦
そこの描写、もっと丁寧に描いてくれよぉぉ❗️とちょっと思ってしまいました。
さて話を戻して、
果たしてアナは本当に自分の身勝手な思いで、臓器提供を拒否したのか❓
それは、違いました。
拒否した本当の理由は、
ケイトの願いを叶える為でした。
死にたいという願いを。
そうです、
ケイトの意思を尊重しての行動だったのです。
その願い、気持ちを、ケイトはアナへとしっかりと伝えていました。
裁判で真意を知る、母親。
アナや兄の、ケイトへの深い愛も。
父親も、母親も、兄妹もみんなケイトが大好きなんです。
ケイトも、またみんなが大好き。
恋をしたり、オシャレを楽しんだりも素敵なケイトの思い出やと思うけど、
なによりもみんなで行ったビーチは、ケイトにとって最高に幸せな時間を過ごしたと思います(๑˃̵ᴗ˂̵)‼️
もちろん、家族にとっても‼️
病院から連れ出した事に驚き、大反対したキャメロンママの演技は、リアルでほんまに迫真でした💦
まさに、緩和ケア。在宅緩和ケアです。
ケイトは亡くなったけど、
きっと自分らしく、ケイトらしく最期まで生きられたんじゃないかなと思いました(^^)
ちなみに、
原作小説版ではアナとケイトが生き残るのが反対らしいですね💦
それって、原作者からしたらアリなんでしょうかw⁉️
ちょっと、驚きの事実でした💦
日本の漫画実写化問題のような事が、海外でも起きてるのかなと愚考しちゃいました(^^)
テーマは重めですが、決して観終わった後はズーンと沈む系ではないので、もし興味があれば一度ご覧になってみて下さい。
自分の中で、知識や考え方が少し広がるような引き出しが、1つ増えるのかなと思います。
そしてEDテーマの、
Vega 4 『 Life Is Beautiful 』
とても良い曲です♬
おススメしま〜す(*´∇`*)