「死を受け入れるということ」を、考えさせられた作品だった。
これ、邦題が「私の中のあなた」だけれど原題の「My Sister's Keeper]の方がそのものずばりで良いなと思った。
とにかく、ずっと泣きっぱなしでした。ふぅ、これ映画館で見ていたら、見終わった後かなりヤバい状態かも。
以下、若干ネタバレありなのでご注意ください。
大好きな姉のケイトはを助けたいけれど、自分自身のこれからを思い臓器移植を拒否して母サラと対立するアナ。
そして、何をしてでもケイトを助けたいと望む、本当に必死で一生懸命な母。
ただ、私自身は、キャメロン・ディアス演じるサラに対しては、どうしても共感できない部分が残った。
もちろん、病気の娘に対しては何としてでも助けたい、百歩譲って、適合するよう遺伝子操作をして臍帯血をとるところまではOK、でもそれ以上はどうなんだろうか。なんか「私を離さないで」のクローンを思い出した。だって、何も意思を示せないある意味親のやりたい放題できるアナにケイトのキーパーの役割は負わせてはダメだって思う。そしてアナという免疫の拒否反応がおきにくい遺伝子を持った妹を作った時点で、その妹からいろいろ取り出せれば姉を延命できるという誘惑から逃れられなくなるから、やっぱりそこは神の領域なんだと感じる。
裁判の過程がすごく良かった。娘を事故で亡くした判事が、アナに対してもケイトに対しても向かい合う様子、彼女にとって、この裁判は娘を失った悲しみを受け入れていく一助になるんだろうなと感じる。
また、ケイトが同じ患者同士のテーラーという恋人ができ、そこで心躍る楽しい経験をする部分、ここがあったことで、ケイト自身が死を受け入れていく過程がすごくすんなりと受け止められた。
原作は読んでいないが、見た後Wikiで確認したら映画版とは結末が逆転するようで・・・・・
もし、映画が原作通りの結末だったら、どう感じるだろうか。
ちょっと、救われない気持ちで、辛すぎるかもしれない。
