takanoひねもすのたり

愛の悪魔/フランシス・ベイコンの歪んだ肖像のtakanoひねもすのたりのレビュー・感想・評価

3.4
モデルであり恋人でもあったジョージ・ダイアとの関係を通して画家フランシス・ベーコンを描いた作品。

ジョージ・ダイアは60年代後半にベーコンの恋人だった人で、整った男らしい顔立ちに反して内向的でアルコールが入ると自己破壊に陥るという若者だったらしいです。
(出会った時のベーコンは55歳)
役者は若き日のダニエル・クレイグ「ジョージ・ダイアの3習作」で絵をみていますが、イメージ的に遠くないキャスティングでした。

またベーコンは360度ゲイゲイしく、役を演じたデレク・ジャコビ自身も確かゲイだったかと…天才画家と(文字通り)降ってきたミューズの刹那的恋愛、エキセントリックな人達の恋情の先には破滅しかないんだなあと改めて思った次第。

ベーコンの絵画は出てこず、歪んだ絵面でそれを表現しているシーンが多いです。
ベーコンのいち時期(1963〜1971)と二人の関係を駆け足で知るにはいい作品かも知れません。