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ライフ・オブ・デビッド・ゲイルのNobのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

アメリカの死刑制度の考え方を垣間見れたのは面白かった。舞台は政治的に保守的な色合いが強いテキサス。中盤までは死刑反対派のゲイルが、制度賛成派の団体に嵌められた可能性を示唆し、何らかの陰謀に巻き込まれた様にミスディレクションさせている。しかし、最後に明らかになるのは、その思惑とは全く別方向の真相であった。この映画は、現在の死刑制度について賛否を問うのではなく、ただ“冤罪の人間が死刑になる可能性もありうる”という当たり前の事実を客観的に示し、観客に対し問題提起を行っている。

私もご多分に漏れず最後までしっかり騙されたのだが、ゲイル自らが選んだ哲学者らしい決断の想いは、個人的には心に響く結末であった。
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